大人の新習慣、ビジョンチェック。
このチェック柄、何かって?
これね、眼の健康をチェックできる
ビジョンチェック。
歯みがきやウォーキングみたいに
眼の健康チェックが、これからの大人の新習慣。
チェックはカンタン。
30センチ離れたところから片眼ずつ
中心の点を見るだけ。
さあ、片眼をつぶって、自分らしくスマイル!
この眼と一緒に、人生100年時代、思いっきり楽しんでいきましょう!
- 監修 :
- 日本眼科学会 常務理事(庶務)
東京女子医科大学 眼科学講座 教授・講座主任 飯田 知弘 先生
ビジョンチェックの方法(モニターで見る)
モニターから眼を30センチ離し片眼ずつ下図の中央の白い点を見つめてください
(眼鏡やコンタクトレンズが必要な方は、つけた状態で見てください)
下図のように見えていませんか?

薄暗く見える

ゆがんで見える

欠けて見える
ビジョンチェックの結果はいかがでしたか?
上のように見える場合は、加齢黄斑変性などの眼の病気にかかっている可能性があります。
病気を放っておくと失明注)のリスクがあったり、視力が低いと認知機能が低下するリスクが高まったりする1)ので、早めに眼科医に相談しましょう。
ビジョンチェックで見え方に違和感がない場合も、眼の健康維持のために、定期的なビジョンチェックや眼科受診がお勧めです。
ビジョンチェックの方法(印刷して見る)
印刷した紙を眼から30センチ離して持ち、片眼ずつ下図の中央の白い点を見つめてください
(眼鏡やコンタクトレンズが必要な方は、つけた状態で見てください)

- 注) 加齢黄斑変性における失明は「社会的失明」と呼ばれ、中心の視力障害をきたすものの、光を全く感じられなくなるわけではありません(以下同)。
- 1) 緒方奈保子 : 厚労省科学研究費助成事業 研究成果報告書「高齢者の視機能と眼疾患における全身因子および色素上皮由来因子の関与」, 平成27(2015)年6月.
- 監修 :
- 日本眼科学会 常務理事(庶務)
東京女子医科大学 眼科学講座 教授・講座主任 飯田 知弘 先生
加齢黄斑変性ってなに?
加齢黄斑変性(英語ではAge-related Macular Degeneration : AMD)は、眼の病気のひとつ。その病名の通り加齢が原因でおこりますが、老眼のような生理現象ではなく、治療ができる眼の病気です。
欧米では失明の主要な原因として以前から知られていた加齢黄斑変性1)ですが、日本ではなじみがなく、従来日本人の患者さんは少ないされていました1,2)。しかし、その後の研究で日本にも多くの患者さんがいることがわかってきました3)。治療ができるタイプもあることから4)、ぜひ知っていただきたい病気です。

- 1) 吉村長久, 飯田知弘 : 週刊医学界新聞 【対談】増加する加齢黄斑変性 2807, 2008年11月24日
- 2) 村田敏規 : 信州医学雑誌53(4), 191, 2004
- 3) 安田美穂 : あたらしい眼科36 (2) : 135, 2019
- 4) 中澤満ほか編 : 標準眼科学 第14版, 医学書院, 東京, p.192, 2018
日本人と加齢黄斑変性
日本で行われた研究によると、加齢黄斑変性になるのは女性より男性のほうが多いとされています1,2)。有病率は1.3%1)、およそ50歳以上の約80人に1人がかかる計算です。また、黄斑変性は視覚障害者手帳交付の原因疾患の第4位3)―決して無視できない、無視してはいけない病気なのです。
【視覚障害者手帳交付の原因疾患】

なお、加齢黄斑変性は「滲出型(ウエットタイプ)」と「萎縮型(ドライタイプ)」に分類されますが、日本人に多く1,2)治療法があるのは、新しく生えてくるもろい血管(新生血管)が原因の滲出型加齢黄斑変性です。
- 1) 安田美穂 : あたらしい眼科26 (1) : 25, 2009
- 2) 安田美穂 : あたらしい眼科36 (2) : 135, 2019
- 3) 若生里奈ほか : 日眼会誌 118 : 495-501, 2014
加齢黄斑変性のしくみ
加齢黄斑変性は、眼の中にある「黄斑」と呼ばれる部分に異常が出る病気です。
黄斑は眼の網膜の中央にあって、ものを見るために一番重要な部分1)。ものの形、大きさ、色、立体性、距離などの光の情報の大半を識別しています。この部分に異常があると、視力が下がったり、ものの見え方に支障が出たりしてしまうのです。
- 1) 湯澤美都子, 服部隆幸監修 : これで安心!中高年の目の病気, 高橋書店, 東京, pp.104-105, 2014

- 中澤満ほか編 : 標準眼科学 第14版, 医学書院, 東京, p.9, 2018
早期発見・早期治療の重要性
「見えづらいのは気のせい・歳のせい」とか、「眼の異常は自分には関係ない」と思って、見え方の違和感をそのままにしていませんか?

他の病気と同様、眼の病気でも重症化する前に見つけ、治療することが大切です。
眼で気になることがあれば、取り返しのつかない状態になる前に眼科を受診して、病気かどうか確認してもらいましょう。
- 監修 :
- 日本眼科学会 常務理事(庶務)
東京女子医科大学 眼科学講座 教授・講座主任 飯田 知弘 先生